へんりっくとは、末井さんの奥様で写真家の神蔵美子さんが昔、天井桟敷の写真を撮影していた時に知り合ったそうです。
石川監督、へんりっくの試写会の終わりに末井さんがニコニコ顔で出てこられたのをみて、
「その時、気持ちが救われたんです!」
と、嬉しそうにご本人に告白すると、
「これは絶対面白い」
と断言してくださいました!
そして石川監督へ、なぜへんりっくを選んだのと尋ねられると、
「『へんりっく 寺山修司の弟』のプロデューサーから蒸発旅日記(03)の助監督を務めたのは、あの寺山修司の弟で50を過ぎたオジさんなんだけど、楽しそうにやっていて、とても不思議な人なんだ、ということを聞いてとても興味が湧き撮ってみたいと思った」
と明かした。
助監督って本当に大変キツイ仕事なのに、飄々と楽しんでこなしていくへんりっくさんはタダ者ではありません!
(その証拠に17歳から60歳に至るまで病気1つしたことがなかったそうですが、とうとう60になってはじめて手術を経験したそうです。)
また、末井さんがへんりっくさんに
「この人、悩みがないんだよね。なぜ?」と尋ねられると、へんりっくさんは、
「寺山修司は大きなウソをついている。悩みという言葉を消している。キチンとウソをつけばよいと分かった!」
と寺山さんから譲り受けた術を自分のものにしていることを明かしてくれました。
他にも面白いお話をしていただき、楽しいトークショーでした。
末井昭さん、そしてお越しくださったお客さま、どうもありがとうございました。